弱い人ほど「自分は強い」と思っちゃう?
皆さんおはこんばんちわ。
今日は『思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方』という本を取り上げます。
この本は、人間が陥りやすい思考のミスを紹介しています。今回はその中でもいくつかかいつまんで説明していきます。
それでは最後までお付き合いください。
ダニング=クルーガー効果
まず紹介するのはこれ。ダニング=クルーガー効果です。
この効果の内容は、簡単に言ってしまえば「能力の低い人ほど自分の能力を過信しがちだよね」というものです。
耳が痛い話ですね。僕にも見覚えがあります。
僕がポケモンを始めた当初は「すぐに上位に行けるっしょ」ってイキリ倒してましたが、現実はそう甘くはなかったです。ええ、コテンパンにやられましたとも。
じゃあそもそもなんでこんな事態に陥ってしまうのかと言えば、ずばり能力の低い人は自分の能力が他人より秀でているかどうか判断できないから。
例えば能力の高い人だったら、当然努力もしているので自分の至らなさを理解できるわけです。訓練すればするほど自分の欠点が見えてきたり、他人の優秀さが理解できたりするわけですね。これは納得できます。僕も心理学を趣味で勉強していますが、調べれば調べるほどわからないことが増えていって困惑しています。
それに対して能力の低い人は、「わからないことがわからない」状態、つまりは無知の無知状態なので、実際の能力よりも自分の能力を高く見積もってしまうんだとか。
これは気を付けておきたいですねー。特に初心者の方はご注意ください。
権威に訴える論証
「誰が言ったかではなく何を言ったかに注目せよ」なんて言ったりしますが、これはなかなか人間には難しいことのようです。
発信者の肩書や学歴、実績等々によって我々の受け取り方は左右されます。権威にはそれだけの力があります。例えば名言の後に「イチロー」と書いてあったら感動したりしますが、「ニート」と書いてあったら「ん?」ってなりますよね。
今回の本ではあのロボトミー手術を推進したフリーマンの例が挙げられています。
フリーマンはロボトミー手術の業績をたたえられ、ノーベル医学賞を与えられています。あのノーベル賞ですよ。これはすごい権威ですね。
そんなすごい権威を得てしまったフリーマンは、各地を飛び回りロボトミー手術を実行していきました。その時にはすでにロボトミー手術に対する批判が飛び交っていたにも関わらず、フリーマンは手術を続けていたんですね。なんでそんなことができたのかと言えば、ひとえにノーベル賞という権威のおかげ。
ノーベル賞をもらった人がそんな変なことはせんやろ~という理屈がフリーマンの暴走を促進したんですね。いやはや、怖い話です。
最終的にはフリーマンは、ロボトミー手術の倫理性等々を追及され、医師免許をはく奪されたそうです。そりゃそうだ。
んで結局何が言いたいのかと言えば、権威を妄信するのは危険ですよという話です。僕たちはランク上位者の人の言うことは絶対に正しいと思いがちですが(もちろんランク上位者の方々の言うことは有益なものが多いのは事実ですが)、妄信はやめた方がよさげ。
できるだけ「何を言っているか」に意識を向けた方がいいですよーというお話でした。